カルチャー&イヴェント (GT 1997/8月号) |
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エキスポ2000の大きな目玉のひとつになるのがコンサート、パレード、スポーツフェ
スティヴァルなどの催し物で、エキスポ公社ではこの分野を<カルチャー&イヴェ ント>と呼び、その実行のため会場各所に様々なイヴェントスペースや舞台が計画されている。
まずは会場の中心的な情報発信地となる「エキスポプラザ」。約12万uの敷地には1万8000人収容可能なドイツ最大規模となるアリーナが建設され、中央には野外イヴェント用の広場が設けられる。
ヘルメス湖は、ヘルメスタワーを囲んで会場南側に計画されている人造湖。約2万6000uの湖では毎日噴水、花火、レーザーショウが行われる予定。また、湖上に設置される舞台でもいろいろなイヴェントが行われる。その他いくつかのイヴェ
ント用ホールも用意され、またヴィジター用の通路上でもパレードやモービルアニメーションなどの催し物が行われる。
博覧会の大きなターゲットのひとつが 若者と子供たち。児童コーラスとオーケストラ、若者シアターなどの若者や子供自身が行うイヴェントもあり、彼らが充分楽しめる環境づくりが進められている。また、ヴィジターを含めたアマチュアが参加する
機会も多く設けられる予定で、観るだけではなく、<参加する><体験する>万博を目指している。
万博に参加する150ヵ国以上の国々が独自のパヴィリョン内での活動に加え、博覧会開催中に公式に設定することのできる「ナショナルデー」もヴィジターの目を楽しませることになるだろう。多くの国が独自の文化を紹介するアトラクションや様々なイヴェントが期待されている。
「カルチャー&イヴェント」をより魅力的なものにするべく、美術博物館、メディア、ジャーナリズム、スポーツなどの様々な分野で活躍中の人々が、エキスポ公社の文化委員会のメンバーとして公社にアドヴァイスを与えている。委員会のネットワークを通して、世界的に有名なロック歌手や
映画監督や俳優などを招待する可能性についてももちろん検討されているが、<質の高いもの><意義のあるもの>にすることが目標であるため、やみくもに有名人を招くことに懐疑的な意見もある。
万博開催中のみでなく開催前にも、様々なイヴェントがエキスポ公社の共催で行われる予定。たとえば、国際的な注目を浴びるATPテニスツアーもエキスポ2000に関連したスポーツイヴェントのひとつで、1996年からハノーファーの見本市会場=将来の万博会場=で開催されている。前回は地元のハノーファーっ子を始めとして、予想以上の人々が会場に詰めかけ、エキスポ2000のPR効果も抜群であった。
現在計画されている主なイヴェントは次の通り。
●デイリープログラム 4つの大規模ステージでのトップイヴェント、15のステージでのその他のイヴェント、モービルアニメーション、子供劇場、サーカス、パレード、花火、レーザーショウ、ディスコ
●クラシック音楽 ニューヨークフィルハーモニーのコンサート、新しく設立されるエキスポオーケストラのコンサート、児童コーラスとオーケストラ演奏
●ロック・ポップミュージック トップアーティスト5人のコンサート
●特別イヴェント ニューイヤー2000パーティ、万博オープニング/クロージングセレモニー、トップ アーティスト5人のコンサート、クロス
オーバープロダクション
●芸術・美術 各芸術・美術の展示、万博会場内を飾るアート
●劇場 シアタフェスティヴァル、オペラ、ミュージカル、ゲーテ作品「ファウスト」の上演(18時間)
●ダンス ダンスフェスティヴァル
●スポーツ ワールドスポーツフェスティヴァル
●映画 20世紀のトップ映画作品の上映
イヴェント計画は始まったばかりで、具体的な形はまだ見えてこないが、ドイツらしく万博の方向性を出しながらも、固くなりすぎず世界各国からのヴィジターが心から楽しめる催しが行われることを期待したい。
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