参加国 (GT 1997/9月号) |
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EXPO2000を国際的で多様なイヴェントにするため欠かせないのが、世界各国
パヴィリョン。「万国」博覧会という名称からも、さまざまな国の参加することが基本であることがわかる。1997年8月現在、コール首相が招待した185ヵ国および国際機関のうち、144の国と5つの国際機関が万博への参加を表明している。
(1998年1月現在161の国および国際機関が参加を表明)
この数字は、前回1992年にスペインのセヴィリャで行われた万博の参加国106ヵ国を上回っており、世界中がハノーファーの万博に注目していることが窺い知れる。現時点でまだ正式参加登録をしていない主要国は中国、アメリカ、およびオ
ーストラリア。万博公社は、これら3つの国のいずれも参加すると確信しながらも、今年中には返事を受け取ろうと盛んにラヴコールをしている模様だ。
日本は今年に入り国会の承認を受けた後、万博公社に参加の意向を正式に伝えているが、規模や参加形態、内容などは今後決定していく予定である。
2005年の万博開催地が愛知に決定したこともあり、ハノーファー万博公社では 日本の積極的な活動を期待している。参加各国は会場の南東および西側の専用敷地にパヴィリョンを建設するか、もしくは会場中央の各ホール内にスタンドを作ることができる。開発途上国に対しては、合計約1億マルクに達する出展援助資金などの優遇措置が計画されている。ドイツのパヴィリョンは、ホスト国のパヴィリョンとして会場の心臓部であるエキスポプラザに建設される予定。
参加各国は徐々に準備に入っており、40ヵ国が参加の指揮をとる委員長を決定し、スイス、オランダ、サウジアラビアなどを含む20ヵ国が計8万5000uに上る敷地を予定している。特に東欧諸国は積極的に大規模な参加を検討する傾向のようだ。
参加国および国際機関
●アフリカ
アルジェリア、ベナン、ボツアナ、ブルキナファソ、カーポヴェルデ、チャ ド、コンゴ、コンゴ共和国、コートディヴォワール、エジプト、エリトレア、エチオピア、
ガボン、ガンビア、ガーナ、ギネアビサオ、ケニア、マラウイ、マリ、モーリタニア、モロッコ、モザンビーク、ナミビア、ニジェール、ナイジェリア、ルワンダ、セネガル、スーダン、スワジランド、タンザニア、トーゴ、チュニジア、ウガンダ、ザンビア、ジンバブエ
●アメリカ
アンチグア・バーブーダ、アルゼンチン、バハマ、バルバドス、ベリーズ、 ボリヴィア、ブラジル、ナダ、チリ、コロンビア、コスタリカ、キューバ、ドミニカ、ドミニカ共和国、エクアドル、エルサルヴァドル、グレナダ、グアテマラ、ガイアナ、ホンジュラス、ジャマイカ、メキシコ、ニカラガ、パナマ、ペルー、セントクリストファー・ネイヴィス、セントルシア、セントヴィンセントおよびグレナディーン諸島、スリナム、トリニダッド・トバゴ、ウルグアイ、ヴェネズエラ
●アジア
アゼルバイジャン、バングラデシュ、ブータン、カンボジア、インド、インド ネシア、イラン、日本、ヨルダン、カザフスタン、韓国、クエート、キルギスタン、ラオス、レバノン、マレーシア、モルジブ、モンゴル、ネパール、パキスタン、パレスチナ、フィリピン、サウジアラビア、シンガポール、スリランカ、シリア、タジキスタン、トルクメニスタン、アラブ首長国連邦、ウズベキスタン、ヴェトナム、イエーメン
●ヨーロッパ
アルバニア、アンドラ、アルメニア、オーストリア、ベラルーシ、ベルギー、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、ブルガリア、クロアチア、キプロス、チェコ共和国、エストニア、フィンランド、フランス、グルジア、ドイツ、ギリシャ、ヴァチカン、ハンガリー、イタリア、ラトヴィア、リヒテンシュタイン、ルクセンブルク、マケドニア、マルタ、モナコ、オランダ、ノルウエー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、ロシア、スロヴァキア、スロヴェニア、スペイン、スイス、トルコ、ウクライナ、イギリス、ユーゴスラヴィア
●オセアニア
パプアニューギニア、西サモア
●国際機関
EU(欧州連合)、ASEAN(東南アジア諸国連合)、UNO(国連)、アラブ連盟(アラビアリーガ)、CARICOM(カリブ共同体)
これまでの万博で各国はその国の最新技術や料理・音楽・ダンスなどの文化を紹介してきたが、今回のハノーファー万博では、参加国は万博のテーマ「人間・
自然・技術」に沿って自国の紹介をすることが求められている。万博公社および 関係者は、この大規模なイヴェントを国際色豊かで誰もが楽しみ体験できるだ
けでなく、世界に向けて新しい世紀への提議を発信するイヴェントにしていこうと している。
[ 編集部より ]
1997年8月に参加を表明したベルギーはすでに11回も万博の主催国となり、世界で最も万博の文化的、商業的、産業的な経験を積んできた国である。1885・1894・1930年にはアントワープで、1888・1897*・1910*・1935・
1958*年にはブリュッセルで、1905*・1930年には リエージュ(リュッティヒ)で、1913* 年にはゲントで万博が開かれており
(*印はハノーファー万博と同じ一般博)、万博の象徴としてブリュッセルに立つ1958年の「アトミウム」はあまりにも名高い。ベルギーの万博担当は経済省が窓口となっている。
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